「美しき挑戦者たち 共に、彩る。」~化粧品とスポーツに宿る、人々の明日を動かす原動力~ 2026.01.30
コーセーは、2022年12月に大谷翔平選手とグローバル広告契約を締結し、翌年にはロサンゼルス・ドジャースとのパートナーシップ契約を結びました。これらの取り組みを通じて、これまで化粧品に馴染みの薄かった野球ファンや、海外のスポーツファンへも当社のメッセージが届き、スポーツをきっかけにコーセーを知っていただく機会にもなっています。
コーセーとスポーツの結びつきは、決して新しいものではありません。そこには、アスリートを支え続けてきた歴史があり、古くから当社の強みとして培われてきた、汗や水に強い「くずれないメイク」などの技術や製品開発力があります。今回は、スポーツ支援を本格化させた1980年代、さらにはその原点となった1960年代からの歩みを振り返りながら、コーセーが時代を超えて大切にしてきたスポーツ支援の裏側を紐解きます。
コーセーとスポーツの歩み 1960年代から続く挑戦
~「くずれない」は、コーセーのDNA~
コーセーのスポーツ支援の原点は、創業当時から磨き続けてきた“くずれないメイク”への技術開発です。はじまりは、1960年代。当時、東京オリンピックの開催や海外渡航の自由化をきっかけに、世界に開かれた社会に日本は変わり始めていました。ビートルズやモデルのツイッギーが日本でも話題になり、化粧品も欧米のトレンドの影響を受けていました。化粧品業界では、アメリカのハリウッド撮影用に開発されたケーキタイプ※1が日本でも流行し、コーセーも、1963年、ファンデーション「ラボンヌ カラーケーキ」を発売。湿度の高い日本の夏でも美しさを保てることが人気を呼び、大ヒットとなりました。この「水や汗に強く、美しい仕上がりが持続する」という技術的強みこそが、のちのスポーツ支援へと繋がる原点となりました。
※1 水を含ませたスポンジで表面をなでて溶かしながら使う練り状(クリーム状)の固形ファンデーション

1970年代に入ると、スポーツは一部のアスリートや学生だけのものではなくなりました。現上皇・上皇后両陛下の出会いに象徴されるテニスブームは、軽井沢を聖地として全国へ波及。白いウェアに身を包み、健康的でアクティブな休日を謳歌することが、若者たちの憧れのライフスタイルとなったのです。こうした『日常の中で美しく汗を流す』という新しい文化の広がりを、コーセーはいち早く捉えていました。1976年、強い太陽を浴びるレジャーに向けたシリーズ「スポーツ」を発売し、化粧品分野で「スポーツ/SPORTS」を商標登録しています。コーセーにとって、スポーツは単なる流行ではなく、美の新しい領域だったのです。

1976年発売のレジャーのためのシリーズ「スポーツ」
そして、「10人のうち7人が何らかのスポーツ愛好家」と言われた1980年代。当時、スポーツで汗を流す時も、マリンレジャーを楽しむときも「常に美しくありたい」という切実なニーズが高まっていました。コーセーはその想いに応えるため、業界に先駆けてスポーツ専用化粧品ブランド『スポーツ ビューティ®』を発売しました。従来は、サンオイルやサンカット剤、ほてりを鎮めるローションなどが主力でしたが、『スポーツ ビューティ®』はスキンケアだけでなく、ファンデーションやポイントメイクなど本格的なメイクアップ商品を取り揃えました。リニューアルを重ねて進化し続け、なかでも1993年に発売した3代目は、高い撥水性や耐水性、酸素透過率を持つ「ウォータースクリーンポリマー」や、新規分散成分技術を採用した、当時の最先端技術の結晶でした。さらに、紫外線防止効果の高い日やけ止め製品も豊富にラインナップし、過酷な環境でも「くずれない」「落ちない」ことを徹底して追求。この時代は、まさにスキーブームで、ゲレンデで映えるメイクや、雪・風・汗にも耐える「くずれない」仕上がりが求められました。コーセーはそうした冬のスポーツシーンにも応えながら、スポーツを楽しむ人の「動いても美しくありたい」を技術と商品で支え続け、『スポーツ ビューティ®』は、まさに現代のコーセーが強みとする「くずれないメイク」の原点と言えるブランドへと進化していったのです。
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1981年業界で初めてハードなスポーツにも対応できる専用化粧品ブランド『スポーツ ビューティ®』
アスリートと共に歩む挑戦がスタート
1980年代から1990年代にかけ、健康や美容への関心が一段と高まり、スポーツや運動は暮らしを前向きに彩る存在として定着していきました。なかでも人気があったのがエアロビクスです 。コーセーはこの新しい健康文化を支援すべく、「全日本フィットエアロビクス・チャンピオンシップ」といった国内大会を協賛。1990年には、米国カリフォルニア州で開催された「第1回ワールドエアロビックチャンピオンシップ」で、日本代表選手の公式トレーナーに『スポーツ ビューティ®』のロゴが刻まれました。明るい笑顔で限界に挑む選手たちの魅力を、メイクと技術の力で支えたい。この時に培われた思いと経験は、その後のコーセーのスポーツ協賛へとつながっていきます。
コーセーが信じるスポーツの力
こうしたスポーツとの関わりは、コーセーの企業姿勢とも深く結びついています。1991年、コーポレートメッセージ「美しい知恵 人へ、地球へ。」を策定し、企業の活動全体を貫く考え方の軸を定めました。このメッセージは、商品開発や広告表現をはじめ、あらゆる活動の指針となっています。スポーツ支援についても、「美の創造企業」として、「美」にまつわるあらゆる知恵を出し合い、人々のために役立てていくという強い決意のもと、支援する競技の幅を広げてきました。
スポーツ振興支援を始めた当初、当社はスポーツの中でも、特に「美」や「芸術」性が評価され、化粧品とも親和性の高い競技を中心に支援を行っていました。2006年には、日本スケート連盟とオフィシャルスポンサー契約を締結し、フィギュアスケートにおいては、音楽に合わせた演技構成や表現面も評価の対象となることから、表現を支える要素の一つであるメイクの面からアスリートをサポートしてきました。また、フィギュアスケートと同様にメイクが重要な要素となる日本水泳連盟のアーティスティックスイミングとオフィシャルスポンサー契約を結び、水中競技でも「くずれないメイク」を提案しています。

フィギュアスケートやアーティスティックスイミングの現場でメイク提案を担うコーセーのメイクアップアーティストチームの石井勲
支援の輪を拡大
2010年代はサポートの領域を国際舞台や屋外競技へと広げていきました。2012年には国際スケート連盟(ISU)とオフィシャルパートナー契約を締結し、世界レベルの大会においても選手たちを支える体制を整えました。
また、屋外で長時間プレーするゴルフにおいては、2016年に女子ゴルファーのスポンサー契約を開始。紫外線環境下で競技に臨むアスリートに寄り添い、スポーツシーンにおけるスキンケアの重要性を伝える取り組みへとつなげてきました。さらに、2018年には公益財団法人全日本スキー連盟(SNOW JAPAN)とオフィシャルスポンサー契約を締結し、雪上競技の現場でもサポートを拡大。2019年には特定非営利活動法人日本障害者スキー連盟と連盟初となるゴールドパートナー契約を結び、多様な選手がそれぞれの舞台で力を発揮できる環境づくりを後押ししてきました。
支援する競技が広がるにつれ、スポーツと関わる人々の幅も広がっていきました。国際舞台、屋外競技、雪上競技、そして多様な背景をもつ選手たち。それぞれの現場に寄り添いながら、当社は「美と健康」を支えるパートナーとして、スポーツ支援のあり方を少しずつ広げてきました。
ウェルネス志向の高まりと、美の枠を超えて
2020年以降は、身体的健康だけでなく、心理的・社会的にも満たされた状態を目指すウェルビーイングの考え方が広まり、豊かな人生を送ることへの社会的関心が一層強まりました。こうした中、当社は新たなテーマとして、「3G」(グローバル(Global)ジェンダー(Gender)ジェネレーション(Generation))を掲げ、性別や年齢に捉われず、より幅広い人々をお客さまと捉え、一人ひとりに寄り添いながら、誰もが美と健康を通じて自分らしく生きられる社会の実現を目指しています。その想いはスポーツ支援にもつながり、誰もが自信と活力にあふれ、個性を認め合える社会のため、“美しい知恵”を尽くしています。
こうした3Gの考え方を具体的なかたちにしている取り組みの一つが、2022年の大谷翔平選手とのグローバル広告契約です。大谷選手は、国境を越えて活躍し、性別を問わず多くの人に愛され、子どもから大人まで幅広い世代の憧れの存在となっていて、まさに、コーセーが目指す「3G」を体現する存在です。その大谷選手との契約は、「アメリカの強い日差しのもと世界中の人々に夢を与える大谷選手の肌を守り、さらに、大谷選手にあこがれる子どもたちの肌を守る文化を作る」というコーセーの想いと、大谷選手のパフォーマンスと健康への高い意識が重なり合ったことで実現しました。さらに、大谷選手の広告起用を通じて、Z世代から中高年まで幅広い年齢の男性がスキンケアに注目するようになりました。そして、2023年4月にはスポーツに励む子どもたちに日やけ止めの大切さを広めるために「雪肌精SUN BLOCKERS」を結成しました。スポーツ時の紫外線対策と日やけ止めの重要性を伝えるチームとして、子どもたちへの呼びかけを行い、今では子どもに限らず、スポーツをするすべての人へ日やけ止めの啓発活動を行っています。

『KOSÉ 8ROCKS(コーセー エイトロックス)』結成、初のアスリート社員誕生
コーセーは、2020年に発足した日本発のプロダンスリーグ「D.LEAGUE」に参画し、自社チーム『KOSÉ 8ROCKS(コーセー エイトロックス)』を結成しました。新たな事業として、ダンスチーム運営にも取り組んでいます。コーセーは、言葉を介さないダンスがあらゆる壁を超えて世界中の多くの人々に感動を届ける力があると信じています。多様性が尊重され、一人ひとりの個性が認められる今の時代において、ダンスを通じて多彩な価値観を表現することで世界を変えていけると確信し、「D.LEAGUE」への参画を決めました。2012年から中学校体育でダンスが必修科目に加わったことなどもあり、現在ではダンスの競技人口は、国内でも多いと言われるサッカーや野球、バスケットボールと同程度の規模に拡大し、より身近な存在となっています。
『KOSÉ 8ROCKS』は、D.LEAGUEの活動の他に次世代育成と地域社会への貢献を目的とした「学生ワークショッププロジェクト~KOSÉ 8ROCKSがあなたの学校に!?~」を実施しています。SNSを通じて参加を募り、抽選で選ばれた学校や団体へメンバーが直接訪問し、無償でブレイキンの指導を行う取り組みです。チームビジョンである「ブレイキンで世界を笑顔に」を掲げて、ブレイキンの普及と発展とともに、プロのダンサーとの交流を通じて、次世代を担う若者たちの可能性を広げ、直接的に盛り上げていくことをめざしています。

また、コーセーはスポーツを通じた多様な挑戦を支える取り組みとして、アスリートを「社員」として迎え入れる道も広げています。2021年11月、パラアルペンスキーの本堂杏実(ほんどう あんみ)選手が、当社初のアスリート社員として入社しました。
競技活動に加えて本堂選手は、挑戦の大切さや多様性の尊重をテーマに講演活動にも取り組み、自身の経験や学びを言葉にして届けています。困難に向き合いながら道を切り拓いてきた歩みを共有することで、年齢や立場を問わず、一人ひとりが自分らしく踏み出す後押しとなることを目指しています。

©Michael Knaus
アスリートからお客さまへ 「KOSÉ SPORTS BEAUTY」サイト
「KOSÉ SPORTS BEAUTY」は、スポーツ振興を目的として2023年に開設した情報発信サイトです。コーセーが支援するアスリート「美しき挑戦者たち」の活動を軸に、競技に向き合う真摯な姿勢や、日々のコンディショニング、スキンケアへの取り組みなどを紹介し、アスリートならではの視点から「美と健康」の価値を伝えています。
サイトでは、競技成績や大会結果だけでなく、挑戦を支える日常の工夫にも光を当てています。たとえば、練習・試合に向けた身体づくりや体調管理、気持ちの整え方、日差しや乾燥、ときには日本と異なる水質といった環境下で肌を守るために競技の現場で培われた知見を、読者が自分の生活にも取り入れやすくなるよう記事コンテンツとして発信しています。アスリートの言葉を通じて、「美」は見た目を整えることにとどまらず、自分らしく前に進むための準備や自信にもつながることを届けています。
挑戦の途中で得た学びや、困難に向き合う姿勢、多様性を尊重する考え方を共有することで、スポーツに取り組む人はもちろん、日々の暮らしの中で一歩踏み出したいと願う人々にも寄り添い、前向きな行動のきっかけとなる価値を提供していきます。
「挑む美が、世界に彩りを」
創業以来の志である「人々に夢と希望を与える化粧品で、人々の肌も心も明るく元気にしたい」という想いをスポーツと重ね、一緒に歩んできました。汗をかく瞬間も、強い日差しにさらされる時間も、緊張で胸が高鳴る舞台の直前も、肌が守られることで不安が和らぎ、挑戦に向き合う勇気が生まれる。美は、挑む人をそっと後押しする力になります。
また、スポーツの現場は、そんな「美の力」が最も試される場所の一つです。汗や水、紫外線、寒冷地、長時間の集中といった過酷な条件のなかで、選手は自分の限界に挑み続けます。コーセーは、そこで求められる機能と心地よさに向き合いながら、くずれにくさや落ちにくさだけでなく、肌へのやさしさ、快適な使い心地、使い方までを含めて磨き上げてきました。現場で得た実感とフィードバックを製品開発やテクニックなどのソフトへ還元し、技術を次の挑戦へつなげていく。私たちの原動力は、化粧品によって、挑む人が自分らしく力を発揮できる状態をつくりたいという願いです。
こうした知見の積み重ねは、スポーツの現場を超えて日常にも活かされています。その象徴ともいえるのが、2019年に誕生し、2025年4月にはシリーズ累計出荷個数が2,000万本を突破した「メイク キープ ミスト」です。コロナ禍のマスク生活という予期せぬ困難の中でも、汗・皮脂プルーフ成分をはじめとする長年の研究の結晶が、性別や世代を超えたすべての人々の美しさと自信を支え続けています。加えて、スポーツシーンでのスキンケア提案や、日やけ止めの大切さを伝える活動は、肌を守る行動そのものを広げ、競技者だけでなく、スポーツを楽しむ人、応援する人、そして日々の暮らしのなかで前を向きたい人々のウェルビーイングにも寄り添う取り組みへと広がっています。
「人生のあらゆる瞬間を美しく健やかに支えたい」という想いは、「Your Lifelong Beauty Partner」というビジョンの中に息づいています 。創業時から受け継がれる志のもと、国籍、性別、世代を超えた「3G」のすべての人々が、自分らしく生きる力を感じられる社会を目指して。コーセーはこれからも、スポーツ支援を通じて、挑む人の一歩一歩を力に変えながら、世界に彩りを届けることに取り組み続けます。